川高川女合格専門!爆裂松江塾!

松江塾の日常から、僕のプライベートまで幅広く書いていきます!

今からある場所へ出かけます。


 約8年前に僕が書いた、楽天ブログより。



『僕からのクリスマスプレゼント・・・』



 今年、最後のブログです。



僕の書きたいことを書きます。



失礼にあたる事を書いてしまっているかもしれません。


読み手の方に、不快な思いをさせてしまうかもしれません。
 


その場合は、途中で読むのを止めて下さい。


クリスマスに、こんな事件がありました。

 
3歳の子が、親やその友人からの虐待で亡くなる事件です。


 
死因は、布団にくるまれた事による、窒息死だそうです。



ニュースや新聞で、目にしたり、耳にした方も多かったと思います。



悲しい出来事ですね。


一昨年、僕はブログでこんな事を書きました。





いじめや虐待は、いつの世も無くなることがありません。



それらは、絶対に良くない事です。



ただ、矛盾しているようですが、人が生きていく中で、心が傷つかない人はいません。



そして、傷つけない人もいません。



人は、心が傷ついた分だけ、人に優しくなれると思います。



自分がされて嫌な事は、人にしようと思わないはずですから。



みんなが、そう思うとは限りませんが、そう思う人の方が多いと思います。


先日のブログにも書きましたが、24日のクリスマスイブに、



僕はある場所へ出かけてきました。



その時は、どこへ出かけたのか書いていませんでした。

 

その場所とは、児童養護施設です。




僕は、川越にある埼玉育児院へお邪魔させて頂きました。
  



急な電話にも関わらず、対応して下さった職員の方へ感謝しています。



実は、なかなか電話出来ずにいたのです。




断られたらどうしようと、頭の中で思っていたのです。



それは、告白に似ています。



僕からの好意は、決して相手の方に好意と思っていただけるとは限りませんし、



そこの施設の子供達や職員の方の予定もあります。



必ずしも、OKが出るとは限りません。



それに、職員の方は、僕の事を一切知らないのですから、怪しい人からの電話と思われる可能性もあります。



僕は、その電話の時が、今年で一番緊張していたと思います。



日々、塾で子供達と接している事や震災後のボランティアの経験などを伝えました。



また、当日も再度職員の方とお話をさせて頂き、OKを頂きました。



僕は、養護施設に通う子達の殆どが、



病気や事故で両親を亡くした子だと思っていました。



しかし、職員の方が資料と共に示してくれたのは、



僕の想像を裏切る物でした。



入所理由の大半が、親からの虐待だったのです。




その虐待も、身体的、精神的、性的、ネグレクトなど様々です。



それらが、一つだけの子もいれば、重複している子もいるのです。



埼玉県には、22ヶ所の児童養護施設があり、今はどこも一杯で入所待ちの子もいるそうです。



悲しい事ですが、これが現実です。



この子達の大半が、この年末年始を施設で過ごすそうです。



親と一緒に過ごせる子もいるそうですが、それは本当の親ではなく、



里親だそうです。



きっと、血の繋がった親と過ごせる子は極僅かなのでしょう。


僕らの当たり前は、ここでは通用しません。



年末年始に家族で一緒に過ごせる事は、それだけで幸せなのかもしれません。



また、職員の方が仰っていましたが、



必ずしも、親と一緒に過ごす事が幸せとは限らないと。



虐待を受けていた子達は、親と過ごす事の方が辛いと。



今の施設にいた方が、安心して毎日を過ごせるから、


その方が幸せなのかもしれないと。



話を聞いていて、僕は心が苦しくなりました。



施設の概要などの説明をして頂いた後に、



職員の方が、僕を子供達のところへ案内してくれました。



僕は、サンタの格好に着替えて、子供達のところへ行きました。



すると、3歳から6歳までの子達が、僕のところへ寄ってきました。



午前中だったので、小学生から高校生までの子は、学校に行っていていませんでした。



もう既に、僕と同じサンタの格好をしている子もいました。



「サンタさんは、どこから来たの?」



「何に乗って来たの?」



「トナカイさんはどこにいるの?」



と質問されました。



難しい質問ばかりで、日本からとも言えず、車でとも言えず、困りました。


「トナカイは、外で待っている」



と説明した後に、何と、外へお散歩に出かけるという、



大変な事態も起きました(笑)



子供達からは、



「トナカイさんいないよ~。どこいったの?」



と、これまた難しい質問です。


施設の中では、僕が、子供達一人ひとりに紙袋にいれたプレゼントを渡しました。



また、ケーキも子供達へのプレゼントとして、職員の方へ渡しました。



それと、妖怪ウォッチのスタンプを職員の方へ渡しました。



そのスタンプは、子供たちが何かで頑張ったら押してもらうようにお願いしました。



子供達は、妖怪ウォッチの踊りを見せてくれました。



踊れない子は、僕の近くに集まっていました。



抱っこをねだる子。



手を掴んで離さない子。



後ろから抱きついてくる子。



甘えん坊な子が沢山いました。



僕は、僕の出来る限りの事をしてあげました。



実は、ここに行く前に決めていた事が一つあります。



それは、必要以上に、深く係わらない事。



一緒にいればいるほど、お互いに別れが辛くなります。
 


だから、その後の子供達とのお散歩にも誘われたのですが、


僕は、断りました。



それは、辛い決断でしたが、元々、僕が決めていた事なのです。



ずーっと、僕の左手を握ったまま、離さない子がいました。



困った僕は、しゃがみ込んで、その子と目線を同じにしながら、



「来年もいい子にしていれば、きっとサンタさんが来るよ」



と伝えて、そっと手を離しました。



「本当に来る?」



「うん。いい子にしていればね」



という会話が続きました。


本当に、みんないい子達です。



僕の目には、そう映りました。



こんな小さな子達でも、心に傷を負っている子がいるのです。


僕は、この事を生徒たちにも話しました。



すると、先生と一緒に行きたいと言ってくれる、心優しい子達がいました。



『思い遣り』を持つ子が増えたら、



将来、もっと虐待が減るかもしれません。



今の大人も、昔は、子供だったのです。



相手を思い遣る気持ち。



それは、優しさですよね。


僕は、育児院の子供達から、沢山のプレゼントを貰いました。



そうです。



笑顔です。



僕は、何度も泣きそうになるのを堪えていました。



僕らは、何気なく毎日を過ごしていますが、



実は、当たり前ではないのです。



クリスマスにケーキやプレゼントを貰える事も、



家族で一緒に過ごせる事も、どれも当たり前ではありません。



地球が誕生してから、先祖代々、血が受け継がれ、今の自分がいます。



何百回、何千回、何万回もの命のバトンが途切れることなく、受け継がれてきたのです。



有ることが、難しいと書いて、


有り難う(ありがとう)なのです。



当たり前だと思っていた事にすら、有り難うと感謝して下さい。



僕からは、二つの言葉をプレゼントしたいと思います。




『思い遣り』


と、


『有り難う』


です。


数日後、塾に封筒が届きました。
  


それを開けると、直ぐにそれが、子供達からの手紙だと気がつきました。



僕は、半分だけ見たところで、直ぐに手紙を封筒の中へ戻しました。



すべてを見るのは、授業が終わってからにしようと心に決めました。



授業前に、先生が泣いていたら、恥ずかしいからね。



僕にとっての最高のクリスマスプレゼントになりました。



有り難うございます。