皆様、お待たせしました。
前回の【この世の地獄】の釣りブログの続きです。
アラサー女子が、もどす瞬間を見てしまった僕。
それは、
20年近く前に訪れたシンガポールで目にした、
マーライオンのようだった。
世界三大がっかりスポットと言われる、
そう、
それを彷彿とさせるように、
口から出た黄色い液体が、
放物線を描きながら海に流れていた。
僕は、
寝不足と船酔いのダブルパンチをくらいながら、
遠のく意識の中、
マーライオンの見たくもない光景を目にして、
トリプルパンチをくらった!
いつしか、
僕の中でアラサー女子が、
マーライオンへ変わっていった。
さて、そのマーライオンの噴水効果なのか、
マーライオンの隣にいた太陽には、
アジの入れ食いが続いた。
いや、
正確には、
船全体が、
魚に囲まれているようだった。
船首の方にいた、
オタク系4人グループも、
釣り上げたアジやカサゴを手にし、
歓喜をあげて喜んでいた。
それは、
アイドルのコンサートで、
オタクがペンライトを片手に叫ぶかのような盛り上がりだった。
僕の中で、
マーライオンが、
やがて神になっていた。
そんな神から、
2回目の噴射!
僕は、またしても目撃してしまった。
良いのか、悪いのか分からないが、
神の口から出されたこの世の地獄のような光景も、
見方を変えれば、
爆釣に繋がり、
天国なのかもしれないと思った瞬間だった。
その頃、
僕と星也は、
船酔いでノックダウン。
釣りをする気力など、
残されていなかった。
目をつぶって、
必死に耐えるのがやっとの僕。
僕らがいる船の右側は、
船尾から、
生、生、死(神)、生(太陽)、死☠️(AKR)、死(星也)、生、生、生、死(オタク系の1人)
と10人中4人が船酔いで死んでいた。
そんな中、
なんと、
僕の竿に、
その日、1番の反応が!
それまでは、
y=a x+bの一次関数のように真っ直ぐに伸びていた竿が、
y=a x2(a <0)の二次関数のように大きく竿全体が曲がったのだ!
リールを回せど、
糸が巻けない。
とにかく、竿全体が重いのだ!
これは、大物に違いない!
遠のく意識の中、
はっきりと手ごたえだけは感じていた。
僕の中では、
早くどんな魚なのか目にしたい!
そんな思いが込み上がってきていた。
例えると
テストで手応えを感じ、
テストの返却を待ちわびる
期待と興奮が入り混じったような高揚感だった!
続く!