昨日、
深夜のコンビニの駐車場で、
僕の方を何度も見ている男性がいた。
光の関係で僕の方からは、
その男性の顔がよく見えなかった。
ただ、その男性が、近づいてきて、
声をかけてきたんだ。
「齋藤先生ですか?」
あの時と変わらない声だった。
卒塾生だ。
今から10年以上前。
中1の夏前に、
ある生徒が体験に来た。
九九は完璧に言えず、
正負の計算もボロボロ。
学年ビリ2の生徒だった。
そこから、
3年間で、
学年10番台に入り、
通知表は5を取るまでになった。
そう。
コンビニで声をかけてくれたのは、
その彼だ。
今は、
公務員として働いているそうだ。
僕は、それを聞いて、
嬉しくなり、涙が出そうになった。
間違いなく、
彼の人生は、
塾に入って変わった。
僕は、
彼の人生を変えてやったなんて1ミリも思っていない。
変わるきっかけを用意した保護者と
塾に入って勉強を続けた、
その子の努力の結果である。
人は、
変われる。
ただ、そのきっかけを用意するのは、
親の役目なのかもしれないね。