2年前の楽天ブログより引用。
先日、
「最近、病んでいるんです」
そう言って、僕のところに来た高校生がいる。
受験の進路の時にも、
いろいろ相談に乗った子だった。
今度は、高校のスタートの時期に、
友人関係や部活動についての悩み相談だった。
僕は、この仕事を始める前まで、
『塾の先生って、勉強を教えるだけで、楽そう』
そんなイメージだった。
小、中、高校と塾や予備校にも通ったが、
僕は、表面的な部分しか、見えていなかった。
実際に、始めてみると、
授業だけじゃないんだよね。
授業や休み時間、生徒達と関わる中で、
言葉遣い、表情、仕草、そんなところから、
変化に気付く事がある。
先日のある学年の授業では、
いつもと様子が違う子がいた。
僕は、その子に声をかけ、
「学校で何かあった?」
と聞くと、
「友達と喧嘩した」
と言ってくれた。
そんな時は、
いつもと同じように、
授業を受け入れられない時もある。
僕らのところには、
毎日のように、生徒や保護者の方から、
悩みの相談や質問のメールが来る。
塾の先生は、
授業も大切だけど、
授業以外の事の方が、もっと大切なのかもしれない。
これから、フランチャイズの塾なり、
個人塾なり、塾を始める方へ。
どんなに良いシステムを使って、
どんなに良い授業をしても、
それだけでは、人は集まりません。
そこに『心』が通っていなければ、
人は、動きません。
僕がその事に気付いたのは、
大学生として、
アルバイトで塾の講師を始めて、
数年経ってからでした。
それから、20年近く経った現在、
僕は、いつも、自分の心に問いかけています。
「ちゃんと生徒達の事、見てる?」